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2013年6月22日土曜日

UX研究の公開ゼミ「ex-lab」 第5回のご案内

こんにちは、代表の安藤です。最近ブログは、ex-lab中心ですが、卒業研究についてもおいおい報告していきたいと思います。

さて、第5回のエクスラボは、田中一丸くんが研究テーマとしている「UXの評価」について、再び議論します。

第2回で議論したように、Bruceらの「評価法の比較」を参考にすると、3つの評価の考え方があります。第2回で読んだ“UXカーブ法”は、Bruceの分類では、人々の現実を評価する、つまりSituated Evaluation(埋め込まれた評価)に当たるもので、特に長期にわたる評価を把握するものでした。

しかし、現在の産業界では、Formative Evalutaion(形成的評価)が求められています。つまり、製品の企画や作りこみにおいて、よいUXであるかをどうやって評価・判断したらよいかという問いです。

そこで今回は、Formative EvaluationとしてのUX評価の手掛かりを得るために、Sandra Sprollらの「UXコンセプトテスト」に関する論文を読むことにしました。

■第5回 ex-Lab エクスラボ

なお、企業や他大学の学生、研究者の方で一緒に議論をされたいという方がおられましたら、メールかコメント欄にてお申し出いただければと思います。検討の輪を広げていけたらと思っています。

2013年6月7日金曜日

UX研究の公開ゼミ「ex-lab」 第4回のご案内

こんにちは、代表の安藤です。最近ex-labを運営するようになって、ものすごく一週間が早い気がしますw。

さて、隔週で開催しているex-labですが、3人の院生の担当が一周しました。今後院生がインターンなどで不在な場合を除き、この3人を基本に順番にまわします。不在の場合は私も研究テーマを持っていますので、私のテーマで議論するような予定で進めたいと思います。

今回は、第1回目の際に読んでいたMarc Hassenzahl著 "Experience Design: Technology for All the Right Reasons"を、再度挑戦します。ただ今回は、大意をつかむことを目的に、全体を概観したいと思います。 なにせ途中でやめるのは気持ち悪いので、今回でこの本を離れたいと思います。

なお、会場を都内でというお話がありましたが、中々調整がつかず前期は当面、津田沼の研究室での開催としたいと思います。ご面倒をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

■第4回 ex-Lab エクスラボ

  • ●日時: 2013年6月14日(金) 18:00ごろ開場、18:30ごろ開始~21:00ごろおわり
  • ●場所: 千葉工業大学 津田沼キャンパス 1号館 12F 安藤研究室
  • ●費用: 基本無料
    • ※ビアバッシュ的な運営を考えていますので、500円程度のドネーションを頂けますと幸いです
  • ●内容: 「『Experience Design』の概要を把握する」
  • ●論者: 登尾和矢くん
  • ●レジュメ: レジュメはこちら (当日ご参加される方は印刷していただけますと幸いです)
関連情報: Marc Hassenzahlのページ

何か、本取り組みにご意見・ご要望などがございましたら、ぜひコメントをお願いします。

第3回 ex-labのご報告

こんにちは、代表の安藤です。梅雨と言ってもほとんど雨が降らず、通勤通学はありがたいですが、水不足や農作物の生育が心配ですね。

さて、報告がおくれましたが2013年5月31日(金)に、第3回 ex-labを開催しました。
今回も16名の方に参加頂きました。

今回とてもうれしかったこと2つ。

なんと! このブログを読んで飛び込みで都内の企業のコンサルタントの方がご参加されました。いやはや、まだ3回しかやっていませんが、やってみるもんだなと思います。今後も続けていきますし、もちろん飛び込みも歓迎ですので、ぜひお越し下さい。

それから、地元企業でUX部門の強化に取り組んでおられるJFEシステムズ(株)さんから3名の方が、ご参加されました。こちらも地元のご縁ということで。地元といえば、千葉大学デザイン学科の院生の方にも継続的に参加頂いています。みなさま今後ともよろしくお願いいたします。

当面会場問題が解決しませんので、前期は津田沼開催ということで決めました。ご了承下さい。

さて、実施内容を報告します。



今回の発表は、宮川君で「直観的インタフェースとは?」という内容です。事前に読んできていただいた直観的UIに関する論文は、決してローカルなものではなく、それなりに引用されているものです。しかし、その内容は、参加された小山さんの言葉を借りれば、「ユーザビリティ頑張る」ということ。例えば、ゲシュタルトの法則を使うや、なじみのあるアイコンを使うや、フィードバックを的確に返す、自己記述性、そしてアフォーダンスを考慮する。聞きなれたものばかりで、わかりやすいインタフェースづくりにはなるが、それが本当に直観的インタフェースをデザインできるのか、気になります。

2つの論文に共通する点として、「直観」と「直観的インタラクション」を分ける整理しています。研究としては当たり前のことですが、それぞれ分けて考えることは重要です。その上で、直観的インタラクションを研究領域にしているわけです。

Blackler et al., 2009は、直観の特徴として以下のように整理しています。

●“直観”の特徴

  • ・直観は超自然的なインスピレーション、魔法のような第六感ではなく経験に基づくこと。
  • ・道具や加工品及び生活の経験は直観に利用することができ、情報の蓄積に寄与する。
  • ・直観は一般的に無意識で、想起する必要はなく意識的な知識は気づかれず知覚でき、長期記憶に格納されず処理され応答できる。
  • ・効率的であるため直観は、意識的な認知処理の形式より早い。
  • ・直観は先行経験(格納された経験上の知識)によって獲得された知識を利用する一種の認知処理である。
  • ・直観的プロセスは多くの場合、早く無意識的であり少なくとも言語化及び思い出されることはない。
要するに、日常的に言われる“直観”は、始めてみてもすぐに使える、わかるというような意味で使われていります。しかし、学術的には、本当に初めてということはなく、過去に経験したことに過ぎないわけです。


これに対し、宮川君は学部時代からマルチタッチインタフェースの動き(フィードバックやジェスチャー)に着目し、それがいわゆる直観的インタラクションに貢献していることを解明しようと努力してきました。これまでの研究の詳細は、HCD研究発表会での予稿集をご参考に。

まとめると、直観的インタフェースの研究は、思いのほか進んでいません。しかし、宮川君や次に宮川君がクリティークで取り上げる、KAISTの動きの研究では、“動き”という要素を扱おうとしています。私自身、UIで表現される動きが、非常に重要な手掛かりになっていると考えています。

今回のex-labでは、宮川君の研究計画についても発表してもらい、悩んでいる宮川君のために皆でミニワークショップをすることになりました。

ミニマムな体験収集のためのワークショップです。


ご参加いただいたみんなでやってみます。

書く。簡単な動きのスケッチも書く

書いてもらったポストイットを壁に貼り、、、

宮川君を筆頭に、千葉大デザインの3名の院生と、安藤研の院生3名が共同で分類。
その間、他の参加者はビールを飲みながら議論。

こんな感じですね。

短時間だったので、結論的な何かを得るものではなかったのですが、たくさん得られた体験は、いくつかのよりミニマムな体験により合成されたものもあり、この先の研究の示唆が得られたようです。

今回は、ミニワークショップがあったりとかなり時間がかかってしまいましたが、とても身のある議論ができたと思います。

宮川君の研究の進展に、今後も期待したいと思います。


2013年6月3日月曜日

日本人間工学会54回大会で9241-210について解説しました

こんにちは、代表の安藤です。学生の体調不良がどうやら移りました。最近、“気候病”と言うらしいですが、不安定な天気に悩まされる人が多いようです。ご自愛ください。

さて、2013年6月1日に、日本人間工学会の全国大会の企画セッションで、「人間中心設計関連標準化動向とその是非」と題したシンポジウムが開かれました。そこで、ISO9241-210:2010 のポイントについて簡単にご説明しました。

この会の企画者は、NECの福住さんです。私も含め登壇者はこのISO規格を日本で審議してきた、JENC TC/159 WG6のメンバーです。

挨拶をされる福住さん


詳しいことは人間工学会の「人間工学ISO/JIS規格便覧2013」をご覧下さい。(ちなみに、便覧では私の名簿が更新されていないので、ご了承ください。事務局に言ってるのになんでだろう。。。?)



私の師匠は、黒須正明先生なのですが、久しぶりに学会で一緒のセッションでお話する感じがしました。一緒に学会にでるのも久しぶりなので、一緒に食事をしたりして、最近の研究について議論しました。体調のことは忘れ、楽しかったです。

黒須先生

結局お昼過ぎに、体調もおもわしくないので、帰ることにしました。帰り際、企業展示を観たりして。

視線計測のTobiはすごい小さいものを出した。100万円を大きく下回る装置。置き方を工夫すれば写真のように、タブレットやスマホの操作記録も可能。欲しい。

しかし、人間工学会は紙の予稿集だけでDVDがない。津田沼で自分の研究室によって、置いて帰りました。